○知多南部衛生組合情報公開条例
令和5年3月24日
条例第2号
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 公文書の開示(第5条―第17条)
第3章 審査請求等(第18条・第19条)
第4章 雑則(第20条―第22条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、地方自治の本旨にのっとり組合行政に関する住民の知る権利を尊重し、公文書の開示を請求する権利を保障するとともに、情報公開に関し必要な事項を定めることにより、組合行政の諸活動を住民に説明する責務が全うされるよう努め、もって組合行政に対する住民の理解と信頼を深め、公正で民主的な組合行政の実現に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「実施機関」とは、管理者、監査委員及び議会をいう。
2 この条例において「公文書」とは、実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書及び図画(以下「文書等」という。)並びに電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が管理しているものをいう。ただし、官報、公報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されているものを除く。
(実施機関の責務)
第3条 実施機関は、この条例の解釈及び運用に当たっては、公文書の開示を請求する権利を十分に尊重するものとする。この場合において、実施機関は、個人に関する情報がみだりに公にされることのないよう最大限の配慮をしなければならない。
(利用者の責務)
第4条 この条例の定めるところにより公文書の開示を請求しようとするものは、この条例の目的に即し、適正な請求を行うとともに、これによって得た情報を適正に使用し、第三者の権利を侵害することのないよう努めなければならない。
第2章 公文書の開示
(開示請求権)
第5条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対し、公文書の開示の請求をすることができる。
(開示請求の手続)
第6条 前条の規定による開示の請求(以下「開示請求」という。)をしようとするものは、次に掲げる事項を記載した書面(以下「開示請求書」という。)を実施機関に提出しなければならない。ただし、開示請求に係る公文書が、その全部を開示するものであることが明らかであるとして実施機関が開示請求書の提出を要しないと認めた公文書である場合は、この限りでない。
(1) 開示請求をするものの氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、名称及びその代表者の氏名並びに事務所若しくは事業所の所在地)
(2) 公文書の名称その他の開示請求に係る公文書を特定するに足りる事項
(3) その他実施機関が定める事項
2 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、当該開示請求書を提出したものに対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、当該開示請求書を提出したものに対し、補正の参考になる情報を提供するよう努めなければならない。
(1) 法令若しくは他の条例(以下「法令等」という。)の規定により、又は実施機関が法律若しくはこれに基づく政令の規定により従う義務のある主務大臣その他国の機関及び愛知県知事その他県の機関の指示により、公にすることができないと認められる情報
(2) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。次条第2項において同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法令等の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報
イ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報
ウ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び氏名並びに当該職務遂行の内容に係る部分(当該公務員等の氏名に係る部分を公にすることにより当該個人の権利利益を不当に害するおそれがある場合にあっては、当該部分を除く。)
エ 当該個人が、実施機関が行う事務又は事業で予算の執行を伴うものの相手方である場合において、当該情報が公正で民主的な組合行政を実現するため公にすることが特に必要であるものとして実施機関が定める情報に該当するときは、当該情報のうち、当該相手方の役職(これに類するものを含む。以下同じ。)及び氏名並びに当該予算執行の内容に係る部分(当該相手方の役職及び氏名に係る部分を公にすることにより当該個人の権利利益を不当に害するおそれがある場合にあっては、当該部分を除く。)
(3) 法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除く。
ア 公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
イ 実施機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
(4) 公にすることにより、人の生命、健康、生活又は財産の保護、犯罪の予防又は捜査その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると実施機関が認めることにつき相当の理由がある情報
(5) 組合の機関並びに国、独立行政法人等、他の地方公共団体及び地方独立行政法人の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に住民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
(6) 組合の機関又は国、独立行政法人等、他の地方公共団体若しくは地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
ア 監査、検査、取締り又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
イ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、国、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
ウ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
エ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
オ 地方公共団体が経営する企業、独立行政法人等又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(公文書の部分開示)
第8条 実施機関は、開示請求に係る公文書の一部に不開示情報が記録されている場合において、不開示情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求をしたもの(第6条第1項ただし書の規定により開示請求書を提出しなかったものを除く。以下「開示請求者」という。)に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。ただし、当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認められるときは、この限りでない。
(公益上の理由による裁量的開示)
第9条 実施機関は、開示請求に係る公文書に不開示情報(第7条第1号に掲げる情報を除く。)が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該公文書を開示することができる。
(公文書の存否に関する情報)
第10条 開示請求に対し、当該開示請求に係る公文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、実施機関は、当該公文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
(開示請求に対する措置)
第11条 実施機関は、開示請求に係る公文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、速やかに、開示請求者に対し、その旨並びに開示を実施する日時及び場所その他開示の実施に関し実施機関の定める事項を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、開示請求に係る公文書の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る公文書を管理していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、速やかに、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
(1) 本条を適用する旨及びその理由
(2) 残りの公文書について開示決定等をする期限
(第三者に対する意見書提出の機会の付与等)
第14条 開示請求に係る公文書に組合、国及び他の地方公共団体並びに開示請求者以外のもの(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されているときは、実施機関は、開示決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、開示請求に係る公文書の表示その他実施機関の定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。
2 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、開示決定に先立ち、当該第三者に対し、開示請求に係る公文書の表示その他実施機関の定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りではない。
(2) 第三者に関する情報が記録されている公文書を第9条の規定により開示しようとするとき。
3 実施機関は、前2項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該公文書の開示に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、開示決定をするときは、開示決定の日と開示を実施する日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、実施機関は、開示決定後直ちに、当該意見書(第19条第1項第2号及び第3項第3号において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、開示決定をした旨及びその理由並びに開示を実施する日を書面により通知しなければならない。
(開示の実施)
第15条 実施機関は、開示決定をしたとき、又は第6条第1項ただし書の規定により開示請求書の提出を要しない開示請求があったときは、速やかに、開示請求をしたものに対し、当該開示請求に係る公文書を開示しなければならない。
2 公文書の開示は、文書等については閲覧又は写しの交付により、電磁的記録についてはこれらに準ずる方法としてその種別、情報化の進展状況等を勘案して実施機関の定める方法により行う。ただし、閲覧の方法による公文書の開示にあっては、実施機関は、当該公文書の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。
(費用負担)
第16条 公文書の開示に係る手数料は、無料とする。ただし、公文書の写しの交付(電磁的記録にあってはこれに準ずる方法として実施機関の定める方法を含む。)を受けるものは、当該写しの作成及び送付に要する費用を負担しなければならない。
(1) 法令等(個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号))を除く。以下同じ。)の規定に基づき、閲覧し、又は縦覧することができる文書等 閲覧
(2) 法令等の規定に基づき、謄本、抄本その他の写しの交付を受けることができる文書等 写しの交付
(3) 法令等の規定に基づき、第15条第2項本文に規定する方法と同一の方法で開示を受けることができる電磁的記録 当該同一の方法
第3章 審査請求等
(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)
第18条 開示決定等又は開示請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。
(審査会への諮問等)
第19条 開示決定等又は開示請求に係る不作為について行政不服審査法による審査請求があったときは、当該審査請求に対する裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、遅滞なく、知多南部衛生組合情報公開・個人情報保護審査会に諮問しなければならない。
(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合
(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る公文書の全部を開示することとする場合(当該公文書の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)
2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない
3 第1項の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)
(2) 開示請求者(開示請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(3) 当該審査請求に係る開示決定等について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(1) 開示決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
(2) 審査請求に係る開示決定等(開示請求に係る公文書の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る公文書を開示する旨の裁決(第三者である参加人が当該公文書の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)
第4章 雑則
(施行の状況の公表)
第20条 管理者は、実施機関に対し、この条例の施行の状況について報告を求めることができる。
2 管理者は、毎年度、前項の報告を取りまとめ、その概要を公表しなければならない。
(情報提供の充実)
第21条 実施機関は、組合行政に関する正確で、かつ、わかりやすい情報を住民に積極的に提供するよう努めなければならない。
(委任)
第22条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。
(適用区分)
2 この条例は、令和4年4月1日以後に実施機関の職員が作成し、又は取得した公文書について適用する。
(適用外公文書の任意開示)
3 実施機関は、令和4年3月31日以前に職員が作成し、又は取得した公文書について開示請求があったときは、当該公文書の開示をするよう努めるものとする。